認知症や親の介護をする家族のリアルな現状まとめ

認知症の親を持つ介護や突然の脳梗塞によって要介護になった親の介護をする息子、娘、家族の現状をまとめました。悩み、家族ができる対策や今後の不安、認知症を防ぐためのアドバイスを知らせていきます。

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50代の娘が80代の母親を介護する現状を取材してみた

55歳の障害者福祉施設で働く娘さんが今のリアルな介護の現状を話してくれました。

母親は80代。娘さんは一人暮らし。

 

認知症に気づいたきっかけ

母親は、以前保健師をしていました。ケアマネージャーの第一回目の免許取得者であり、母は退職後もケアマネージャーとして近年まで仕事をしていたのです。しかし、1年ほど前から火の消し忘れや、冷蔵庫に同じものを何種類も買い込んで腐らせてしまうといったような行動が目立ち始めました。そこで精神科に連れて行ったところ、認知症と判断されたのです。

 

これからの介護の付き合い方

私は現在、仕事をしながら母親の介護をしておりますが、半年ほどしたら退職をする予定です。母が認知症になって物を整理できなくなったり、物忘れをすることの始末に追われるのは大変なのですが、退職を決意した理由の一番は、母のプライドの高さゆえの介護手続きといった物事の進行に困難をきたすからなのでした。

 

介護の問題点

母は、前述した通り保健師やケアマネージャーをしていたこともあり、対人対話はばっちりなのです。ものごとの本質を理解していなくても、長年培ってきた話術でたくみに私が介護のために段取りをしていたことをことごとく潰されてしまうのです。例えば、介護保険の申請です。

母親は以前の職業柄、役所に勤務している人と顔見知りです。よって、介護保険を申請することは母の恥だと思っているらしく、介護保険を申請する段取りを私が取り決めてきても私が仕事に行っている間に勝手に無かったことにする電話をしてしまうのでした。

そもそも認知症の診断のために精神科に連れていくときもがんとして聞かず、最終的に遠方に住んでいる私の兄がこちらまで出向き、一晩説得してもらって行ったのです。
他にも、もともと収集癖があったためゴミ屋敷に家はなっており、買い物に自分で行けなくても通販で物をどんどん注文するのです。その時だけの会話はしっかりしているので、色々な段取りが狂っていくので私はその後始末に追われることが一番大変です。

 

介護ではプライドを傷つけない工夫を

保健師やケアマネージャー等、人を指導したりアドバイスする仕事に就いていた母ですから、プライドは人一倍高いのです。特に認知症を患ってからはそれがめっきり顕著に表面に出るようになってしまいました。

よって、収集癖によるジャム等の空き瓶たくさんため込んでいるのを捨てる時も、勝手に捨てたり、捨てることを伝えると「物を大切にしない」等といって説教が始まり怒ってきてしまいます。

なのでなるべくプライドを傷つけないように、物を捨てたりする時は「お母さんの家のものを整理するの私がお手伝いするね」「捨てすぎちゃったかな?ごめんね」等言うようにしています。自分としてはすごく気を遣って疲れてしまうのですが、このような言い回しが一番事がスムーズに運ぶので我慢します。

また、明らかにおかしなことをしていても命に関わらない限りその時に注意するのはやめておきます。あとでこっそり自分が処理しておくようにしないと、母はまたヒステリックになってかんしゃくを起こし、説教がはじまってしまうのです。

食べ物も工夫

以前は怒りすぎてもともとの高血圧が悪化し、過呼吸にもなって救急車で運ばれてしまいました。 あとはよく食べ物をためこんで腐らせ、そしてその腐ったものを食べたりしてお腹を壊していることもあります。

それに対しては合いカギを持っているのでこっそり家に侵入し、冷蔵庫から腐った食べ物を出してゴミ袋に入れ、自分の車に積み込み捨てるようにしています。母親に見つかった時は、「食べたいから持って帰っても良いか」と言うようにしています。

捨てると伝えると、「捨てられた」という事実だけが被害者意識として残り、それだけ覚えていてしばらくの間ずっと嫌みのように言うからです。

 

介護費用

介護の費用は現在はまだたくさんはかかってはいません。母は調子の良い日や天気の良い日は、徒歩で近所のスーパーになら買い物に行けますし、電話や生協で物を注文できています。強いて言えば、少し離れたところへ行く時はタクシーを利用するので、月におよそ多くて1~2万円程度の交通費くらいで済んでいます。

清掃費で100万~200万

しかし、私が退職した後は同居をするにあたって多くの費用がかかってくる見通しです。なぜなら母が今住んでいる家は、ほぼゴミ屋敷になっており、それを整理・掃除をすることはとても家族では不可能なレベルなのです。

家は比較的大きく、その部屋の至るところに家具と物、食べ物、そして室内でありながら植木鉢があるのです。庭も広いのですが、それは元気な頃からの趣味だった園芸が認知症になってから管理できなくなり、庭全体にスコップやジョウロ、ホースや肥料といった園芸用品や植木鉢等であふれています。

ジャングルと化し、ゴミと園芸用品であふれた庭は、虫の温床となっています。
以上のことから、私が同居をするにあたっては、母の家を業者に綺麗にしてもらうために、まず母に一旦ショートステイに行ってもらいます。

そうしないと物を捨てるところを母が見たら怒ってしまうからです。おそらく数日間は家の掃除に有すると思うので、業者に支払う金額は100万円以上はいると思います。ゴミの廃棄量もたくさん必要になる上、害虫駆除も行うのでお金はもっとたくさんいるでしょう。

また、業者に掃除してもらう間に行ってもらうショートステイの費用も含めて考えると、多くみて200万円は必要だと思っています。それから介護ベッドを借りたり、家を掃除したらヘルパーさんを利用したりすることを考えると、月に必要な介護費用は3万円程度になってくるかと予想をしています。

 

早期に対策できること

母は私達子供に対しては所有物のように強く当たるところがありました。愛情の裏返しだとは分かってはいたのですが、あの威圧的な態度に私達子供は圧倒されてしまい、ある程度の距離を置いて接していたのです。

ケンカ等はすることもなかったのですが、反面仲良くするようなシーンもあまりない親子関係でした。今となっては母ともっと向き合い、ケンカでもして心から打ち解け合うように努力をしてきたら良かったかもしれないと思います。そしてもっと母の家に通って家の掃除をしてあげられたら良かったと後悔しています。

しかし、母はどんどん物を買ってくるので、もしも家を掃除してあげていたとしても意味はないのではないか、それよりも母のヒステリーな一面を度々見ることによって、私がストレスで倒れていたのではないかと思うところもあり、悶々としてしまいます。

介護保険の申請について話し合う

介護保険の申請については、母が申請の抵抗をして役所に勝手に電話をしたりしてとても大変だったのでそれについても長年母を私達子供全員で説得したりと対策を練っておいたら良かったのではないかと思っています。

いつも介護をしていてふと考えると、色々な思いが紙一重で表と裏の状態にあって後悔の念と、それは仕方がなかったのだという思いがあふれています。

 

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